痕跡の彼方展(2024/3/15~3/20)

刈谷市総合文化センター

 

本展示は未来の博物館を想定しています。展示作品は私が日々消費してきた物たちです。

それらが長い年月を経て化石となり、地球史の一部として取り込まれていく様相を石彫作品で表しています。

郷土資料館や博物館に展示されている出土品のように、私たち一人ひとりの生活の痕跡もまた現代を表すひとつのメッセージとして読み解かれるかもしれません。そんな期待も込めて、私は地球史という大きな枠組みの中で生活していることを想像しながら、日々消費するものに思いを寄せます。

 

私個人と地球史の間には、あまりにも大きな距離があるように感じられます。しかし私たちが普段何気なく生活するその背景をみると、遠い地域の資源や自然環境と大きくかかわっています。日々の生活が地球に人類史を刻んでいく様相は、私たちの生活が地球を彫刻しているとも言えるのではないでしょうか。生活を送るだけで地球上のどこかに影響をあたえ、その証を刻んでいくことを想像すると、日々の何気ない行為にすら意味を感じてしまいます。私はそんな日ごろ気にも留めない行為、あたりまえに消費されるものに魅力を感じ、それらを大切に留めるように制作をしています。そして私自身の「生活の痕跡を辿る」ことで、私生活によって地球に刻まれる私の彫刻を探求します。

 

 


呱々くるめく(2023/9/9~10/29)

土のミュージアムSHIDO

 

初めて訪れる淡路島と自分が住んでいる場所との遠い距離のつながりを想像した作品を3点展開しました。

 

 

 


翼果の帰郷展(2023/6/3~7/30)

古川美術館分館 爲三郎記念館

「生活の痕跡を辿る」をテーマに、配達物から連想した遠い地域や環境との繋がりを作品化しています。

昨今の情勢により、世界中の物資の往来が私たちの生活や環境に多大な影響を与えていることを日々実感しています。蒸気を踏まえ、生活を支える物流が地球上の自然環境を少しずつ移動させていることを想像し、配達物にまつわるモチーフにて、自然物である石を使用した作品を制作しました。

配達物の軌跡を可視化するため、私が出会った石をダンボールで梱包した姿に彫刻し、作品会場に移動させるまでの物語を展示します。